STEPS AHEAD Artizon Museum Recent Aquisitions

アーティゾン美術館へ新収蔵作品の展覧会を見に行った。新しくなり、名前が変わってから行っておらず、建物や内装を見たかったが、企画展で興味を持てるものがなく、行く機会を逃しているうちに行きづらくなっていた。見たい新収蔵作品がいくつかあったので、タイミングを見計らって、予約して行くことにした。

駅舎の天井には、肋骨のような屋根を支える構造物が並ぶ

行きは相鉄線で渋谷に出た。横浜回りで東京に出るのが一番速く安いが、混んでいそうなので、座ったまま行ける方を選んだ。アーティゾン美術館は京橋にあるので、渋谷からは銀座線に乗る。湘南新宿ラインのホームからは、スクランブルスクエア口に出れば、30秒で乗り換えられるようになっていた。新しい銀座線渋谷駅のかっこいい天井も見れたので、満足だ。

京橋一丁目

京橋ではすぐに地上に出て、明治屋を眺めたり、フラフラしながら、アーティゾン美術館へ向かう。そこかしこで更地が出来ていたり、噂通り古いビルが建て直しされているようだ。清水建設の旧本社があるからか、施工に清水建設が多い気がした。再開発でもう少し緑化が進むと、歩くのが楽しくなりそうだ。


展覧会は、かなりのボリュームと、ゾーンでガラッと変わる構成で、充実した常設展という雰囲気があり、面白かった。新収蔵作品は大きいサイズの現代美術が多く、迫力がある。以前から持っている有名な作品と組み合わせることで、飽きることなく見ていける。バウハウス叢書の初版があったりしてびっくりしたが、洛中洛外図が出ていなかったのは残念だ。

極薄のLED照明を黒い板で挟んだものを、サインの形状に曲げ、構内案内を掲示している

構内案内の掲示は、最近いろいろなところで採用されているものだった。昼だとちょっと明るすぎるかなという感じはあったが、夜だとかっこいいのかもしれない。展示のスポットライトは統一されていて、小指くらいのサイズのものは欲しくなった。

天井や壁はもちろん、床まで、美術館を今建てるとこうなる、というものが具現化したような建物だった。一方で、数日後に思い出してみると「展覧会をやる箱」という機能に特化した建物という気もしてきて、長居したくなるような雰囲気はない。もっとテーマのはっきりとした展覧会の時にも行ってみたい。


帰りは丸の内まで歩く。地上を東京駅の八重洲口まで行き、そこからJR線に沿って有楽町駅に向かって少し歩くとくぐれる。東京駅付近では、地下しか歩いたことがなかったが、地上もそこそこ効率的に歩けるようだ。JR線をくぐると三菱銀行本店のところに出るので、そこから少しのヴィロンで昼ごはんなどを買って食べた。相変わらず高いが、おいしい。

その後は丸ビルなどをフラフラしていた。横尾忠則と横尾美美の東京大壁画はまだだった。セールは少し始まっており、気に入ったものはいくつかあったが、サイズや色がなく断念した。うっかりエクレアとクレーム・ブリュレを買ってしまったので、家族に頼まれたふきんを買ったりしただけで、早々に帰途につく。

帰りは中央線で新宿に出て、ロマンスカーに乗った。久々の白い車両のロマンスカーだった。白い車両だと、座席が窓に向かって少し斜めになっているので、リラックスできて好きだ。


スケッチをいくつか見たので、国立新美術館のマティス展が楽しみになった。しかし、延期で未定になってしまった。中止ではなさそうだが、残念だ。