初台のオペラシティに柚木沙弥郎の展覧会を見に行く。オペラシティへは2018年にイサム・ノグチを見に行ったので、7年ぶりだ。同じ年には民藝館に柚木沙弥郎を見に行っており、こちらも7年ぶりだ。
ロマンスカーで新宿駅まで出る。新宿駅に11時過ぎくらいに着いたので、先に軽く昼ご飯を食べる。沢村はもう並んでおり、近いロブションのカフェでサンドイッチとコーヒーにする。以前はいつも混んでいたような気がするが、それほどでもない。でも空いているというわけでもなく、カフェとしては理想的な混み具合のような気がする。
オペラシティまでハイアット行きの無料シャトルバスを使うつもりだった。コンランショップを見たいので、そうしたかったが、水曜定休を忘れていた。面倒になって初台駅まで電車に乗る。初めてオペラシティへ電車で行ったが、直結しているとは知らなかった。エスカレーターを4つくらい乗り継ぎ、会場へ向かう。そういえばオペラシティは新宿区だが、新国立劇場は渋谷区らしい。渋谷区はよくわからない。
民藝館の展覧会と比較すると、大物のテキスタイルを堪能できる。ちょうど補完しているような印象で、両方に行って良かった。やはり暖色系の色使いがうまく、沖縄から芹沢へ、芹沢から柚木へ、という系譜も感じられる。また最後にあった年表で、若い頃の写真がいくつか見られ、「こういう顔だったのか」と新鮮な気分で終われる。アートとデザインの間とか、デザインからアートへ、などというよりも両者の融合に感じられる作品が多く、そういった視点は民藝館の展覧会では得られなかった。
展覧会を見た後は京王新線と都営新宿線を乗り継ぎ、新宿三丁目駅に出る。クリスマス前で華やかな伊勢丹だ。こっちにあるほぼ無休のコンランショップを冷やかす。アルテックとマリメッコのスツール60をじっくり眺める。ちょっと面白いが、欲しいという気にはならない。スツール60はリノリウムが一番好きだ。
伊勢丹をフラフラしていると時間と物欲がドロドロと溶けていく。ディッキーズなのに2万円もするパンツを見たりしていると、浄化されてどうでもよくなっていく。地元の古着屋で売っている3800円のカーハートのチノパンを買うかという気分になれ、財布のひもが引き締まる。
帰りのロマンスカーを予約し、その時間まで2回目の昼ご飯を食べる。牛肉ゴロゴロのボロネーゼで、可もなく不可もなくだ。帰りのロマンスカーは一番新しい車両で、車内空間がすごく広く、快適だ。次の車両は青いらしいが、どのような感じになるんだろうか。