黒いタイルで覆われた建物と赤茶色のビルの間にブロック塀がある。そこに美術館の名称や展覧会名の掲示と共に、展覧会のポスターが並べられている。展示物をいくつか抜粋したポスターはかなり青い。

中目黒駅近くにある郷さくら美術館へ、建物などを描いた日本画の展覧会を見に行く。現代日本画の作品を扱う美術館らしい。暑いので駅近の美術館にしたが、ふらふら歩いたので意味がない。

大体青いし、大体白い。サントリーニ島の教会やタージ・マハルはまさにそうだ。油やアクリルとは色の印象がずいぶん違うように感じる。パリ・リヨン駅やニューヨークのビルなどの青くない作品になると顕著になる気がする。単にガラス・ケースに入っていないからかもしれない。

現代日本画もあまり見てきていないこともあって、そこそこ新鮮に見られ、思ったよりも面白かった。屏風を見ているとパーティションが欲しくなる。来年くらいにもう一度行って、現代日本画への先入観を融解させたい。


20センチメートル四方くらいのタイルが並んでいる。タイルにはサクラを象った美術館のロゴに沿った切れ目があり、その隙間から向こう側が少し見えている。
美術館・外壁囲い

建物は外壁の外に黒いタイルの壁で囲われており、ちょっと異形なビルだ。このタイルは美濃焼らしい。少し奥まっていることと、周囲に空間がないことで悪目立ちはしていない。それ以外は、内装も凝っておらず、ただのビルだ。展示室も横には広いが、縦には狭く、屏風絵などにはやや小さい。タイル以外には見るべきところはないだろう。