板谷波山の子、板谷梅樹の展覧会を見に、泉屋博古館東京へ行く。陶器ではなくモザイクだ。波山の廃棄する陶片から作られたモザイクという話で興味を持つ。泉屋博古館東京には行ってみたかったので丁度良い。

モザイクのみの展覧会というものは初めてだと思うが、かなり面白い。おおむね離れたところから見るものを近くから眺められるからかもしれない。作品そのものは花鳥と幾何学模様が中心で、やはりというかヘレニズムかオリエント的だ。展覧会の中心に据えられている鳥のモザイクも綺麗だが、アジサイのモザイクがすごく良い。少し色の違う陶片を組み合わせて、写実的でも抽象的でもないアジサイになっている。色彩感覚とはこれが作れることか。もうちょっと作品数が多いと飽きたとも思うので、最後に波山の作品がいくつか見られることで、釣り合いのとれた良い展覧会になっていたと思う。

何かで紹介されたのか、なかなか盛況だ。10分前くらいに10人ほど、開館前には40人近く並んでいた。予約チケットがあるとすっと入れたので、予約していくと良いかもしれない。中もあまり大きくなく、壁面に沿っての展示で、なかなか思うように見れないことはちょっと残念だ。アクセサリー類などは四方から見られる展示ケースが良かったように思う。


六本木一丁目駅付近なので、家の最寄り駅から一本で行ける。が、新宿駅に出てヨドバシカメラに寄ってモバイル・バッテリーを購入してから行く。災害も考慮することにして20000mAhで65W出力できる強力なものにした。良心的な価格と言えそうな7990円だ。

泉屋博古館東京は旧住友家麻布別邸跡地のため、その庭には大木がいくつか残されており、その隙間から駅直結の高層ビルが見上げられる
泉ガーデンタワー

新宿三丁目駅から四ツ谷駅で乗り換え、六本木一丁目駅に行く。丸ノ内線の地上駅で降りたのは久しぶりで、ちょっと楽しい。2階に上ってから南北線まで降りるのはなかなか大変だ。六本木一丁目駅からは住友の大きなビルの中を抜けて泉屋博古館東京にはすぐ着いた。

帰りはアークヒルズに行き、バスでパン屋に寄り、渋谷駅に出て、横浜駅でこの時期恒例の栗きんとんを買う。赤坂も渋谷も横浜もすごい人で、みんな遊んでいるような雰囲気だったし、景気が良い。秋物を見るにはまだ少し早い雰囲気で、早々に家路に就く。