紺色のビルに、TOTOのロゴが掲げられ、展覧会を案内する幟が下がっている。クレーン車があるものの隣にビルがなく、タイルを想起させる壁面がきれいに見える。

東京よりも人口の多いダッカで活動する建築家、マリーナ・タバサムが率いる会社の展覧会を見に、乃木坂へ行く。あんなところにTOTOのギャラリーがあるとは知らなかったので、行ってみたくなった。さほど大きくないビルの中だが、面白い構造のようだ。

行きの電車が遅延している。それほどでもないようなので、普通に乗ったが、下北沢駅あたりで10分くらいかかり、代々木上原駅のホームは混雑している。通勤ラッシュよりはマシくらいなので、大したことはない。

乃木坂駅に着いた時点で10分くらいあったので、周辺をぶらぶらする。以前から駅の出口そばにある白壁のビルはなんだろうと思っていたが、そばに行ってみると桂由美のブティックのようだ。目指すTOTOのギャラリーはWeWorkの隣だ。


2フロアに分かれて構成されている。3階では社会貢献的なプロジェクト、4階ではいわゆるハコモノのプロジェクトだ。興味深いのはやはり3階で、柱とジョイントだけで作る移動可能な家はほぼ実物も展示されている。テントに近いけれど、かなりの規模、かつ2階建ても実現できるという代物で、とてもびっくりする。4階のハコモノ群はなんとなく遺跡を思わせる素材感と対称感だ。多分、日本ではゲームくらいでしか見ないような建物だからだと思う。

各フロアは30畳もないくらいだが、間にバルコニーがある。そこでも展示があり、ちょっと面白い。ちょうど隣のビルが立て直しの最中で、上から建築現場を眺められるのも楽しい。非常階段的な簡素な鉄製の階段を経由して4階に行ける。他、さすがというかトイレがすごくかっこいい便器だ。ちょっとした車くらいの値段のようだ。


展覧会の後は、ミッドタウンに出て、パニーニ屋で昼ご飯にする。特に買うものもないが、ミッドタウンをぶらぶらする。クリスマス・マーケットも始まっているようで、クリスマス一色だ。サントリー美術館のカフェで麩の味噌汁とお吸い物をお土産に買う。

六本木駅からはバスでいつものパン屋に寄る。そのままバスで渋谷に向かう。ヒカリエで誕生日プレゼントを見繕い、スクランブルスクエアも覗く。人が多いと思ったが、上のカフェはどこもそこそこ空いていたので、それほどでもないのかもしれない。息ができないくらい混むのはもう少し先か。

ちょうど最寄り駅まで一気に行ける電車の時間なので、サクサク帰る。先週に伊勢丹を見ていたので、購入意欲がゼロだ。いつもは空いている直通線が満席くらいになって驚く。新幹線と並走しながらポートワインを探し忘れたことを思い出す。来週には横浜へ行くので、そこで探そう。