完全にコンクリートで舗装された川はかなり水位が低いようだ。奥には赤い柵の歩行者用の橋がかかり、更にその上には駅のホームがあり、ちょうど電車が止まっている。川の左右のサクラはわさわさして夏らしい木陰を作っている。

川を渡り、坂を上り、店を見回り、電車に乗る。気温は高く、湿度も高い。ずっと曇りで、雨に怯えながらフラフラする。

相鉄線は東横線に乗り入れているが、最寄り駅からはその電車はあまりない。しょうがないので目黒線へ乗り入れる方に乗り、武蔵小杉駅で乗り換える。横浜周りの方が早い様な気もするが、乗り換えが大変そうだ。目黒線へ乗り入れる電車は8両編成ということを忘れ、止まらないところで待ってしまう。

日吉駅あたりから混み始める。日吉駅から田園調布駅までは色々な電車が同じホームで運用されていて、初見殺しのような気がしないでもない。行き先が遥か彼方なので、それからどこを通るのかを推測することは難しい。乗り入れからも時間が経って、さすがに慣れてきているので、間違えずに東横線に乗り換える。

目黒川を久々に見る。近くに行くことはよくあるが、目黒川の方、山手線の外に向かって行くことがあまりない。3年前に目黒天空庭園あたりのインテリア・ショップに行った時以来だろう。これぞ都会の川という趣で、見ると落ち着いてしまう。まだ早いが美術館へ向かう。


ややきつい傾斜の坂道は滑り止めの丸いくぼみが一面に施されている。登りきったところにある信号機は縦型で、なかなか珍しい。
上村坂

美術館からは旧朝倉家住宅やエジプト大使館をぐるっと回りこむように歩く。この辺りを初めて上っていったが、想像以上に坂がきつい。もうちょっと緩やかに上っていくような印象だったが、麻布十番あたりと同じくらいの高低差だ。

代官山に着いたら、道路を渡り、蔦屋書店をだらだら眺める。雑誌のバックナンバーを読み耽っていたら、瞬く間に1時間くらい過ぎてしまう。特に買うものもないので、表の方から出る。

やや濃いベージュ色の石畳で覆われた通路は、緑で覆われている。薄茶色の木材で覆われた建物と調和が取れている。
フォレストゲート・脇

ヒルサイドテラスのキッチン用品店や、洋服店をいくつか眺める。どうも水曜定休の店が多いようだ。ザ・コンラン・ショップも定休日だ。服を買わない年次だし、しょうがないので、駅直ぐにあるフォレストゲートに向かう。パン屋はいい香りで、当たりのようだ。やや高いものの、食事パンも多く、また来たい。購入したバゲットやゴマのカンパーニュは、やや好みの触感ではないもののなかなか美味しい。


代官山駅から一気に横浜駅に出て、昼ごはんにする。地下街は混んでいたので、商業施設の上で唐揚げを食べる。家の唐揚げは手羽中ばかりなので、たまにモモ肉を食べると違和感がある。全体的に美味しいものの、ご飯があまり美味しくない。

セール前で商業施設は空いている。躊躇っているスニーカーの直営店が出来ていたので見に行く。セールで下がったら買おうかなどと、下がりそうもないのに考えている。無印良品の染め直し品で冬用の黒いセーターがあったら買おうかと思って見に行ったが、扱いがなくなったようで残念だ。

灰色で三角形をした地味なつり革の中に、オレンジ色でネコ型の持ち手に、青いストラップのものが混ざっている。相鉄線のキャラクターであるそうにゃんを模したもののようだ。
そうにゃんつり革

帰りの電車はガラガラで、余裕で座席に座れる。そうにゃんつり革の存在は知っていたが、じっくり眺めるのは初めてだ。1両に1つ必ずあるのだろうか。帰宅してからパン屋で買ったカルダモン・ロールを食べる。丸の内にあるパン屋のそれの方が美味しいかもしれない。