石造りの外壁前に、展覧会のポスターが掲示されている。9月26日から11月24日までのようだ。

日本橋へ円山応挙の展覧会を見に行く。伊藤若冲との共作が初めて東京に来ているらしい。数年前のドラマでは若冲が主役だったが、応挙と池大雅も出ていたことを思い出す。若冲と大雅の展覧会も行ったので、これで三者共に見られたことになる。

駅に着いたらロマンスカーが来そうだったので、特急券を買って乗っていく。意外に空いていたが、町田駅で満席になる。新宿駅まで行ってしまうので、中央線に乗り換えて神田駅から歩くことにしたい。小田急デパートの解体が終わり、見晴らしが良くなったという新宿駅西口を見れば良かった。

神田駅からは南にまっすぐ進むだけだ。まだ店が開いていない時間帯のため、人は少なく歩きやすい。10時ちょうどくらいに美術館に着く。既に並んでいて嫌な予感がする。修学旅行生がいたりもして混んでいたようだ。


概ね時系列順に沿った標準的な展覧会だ。応挙の作品が多彩すぎるので、リズムよく最後まで楽しめる。うっかり雪松図屏風が出ていない時期に行ってしまったが、あまり気にならない。襖絵は建物の角を利用して実際のように立てられており、すごい迫力だ。最後の若冲との合作はあまり状態が良くないのか、実物は迫力に欠けるように感じる。虎や犬はともかく、とにかく草木が素晴らしい。一方でその画風は受け継がれてしまったため、無二とも言える若冲の方が現代では人気があることもよくわかる。

この狭い美術館にかなり詰め込まれている。展示には工夫がされており、四方から作品が眺められるケースがうまく使われ、人の多さがあまり気にならない。町田の版画美術館からもいくつか出されていたり、かなりいろいろなところから集められており、力の入り具合がうかがえる。個人的には応挙は幽霊画から入ったので、それらがもっとあって欲しかった。


高速道路の下を通る川に、広い足場が浮いており、何台かの重機が作業をしている。
日本橋脇

展覧会の後は高島屋へ行く。日本橋高島屋ではすやが専門コーナーを出しており、栗きんとんが並んでいる。羊羹なども売っているようだが、栗きんとんだけで我慢しておく。そのまま専門店棟に行き、パトリック直営店で替えの靴ひもを買う。

地下に戻って都営浅草線の日本橋駅に行き……と、すんなり行けると思っていたが、なかなか遠い。出るところを間違ったのか、ホーム二つ分くらい歩いてしまう。西馬込駅方面に乗り、高輪台駅で降りる。少し北にあるパン屋までてくてく歩く。途中でグランドプリンスホテル新高輪や、この前に行った味の素の企業ミュージアム、高野山東京別院などを眺めながら、坂に出るとパン屋だ。

パン屋ではバゲットと、フォカッチャ、チョコレートパン、サンドイッチを買う。バジルチキンとドライトマトをフォカッチャで挟んだサンドイッチで、とても美味しい。740円となかなかだが、サブウェイよりやや大きいくらいだ。昼ご飯は坂を下って高輪ゲートウェイまで降り、人通りの少ない1階の外ベンチでこのサンドイッチを食べる。

エスカレーターと階段の間に滝のようなものが流れている。滝には階段状の段差が設けられており、波のような模様が流れで出来る仕組みになっているようだ。
高輪ゲートウェイシティ南西入り口

ニュウマン高輪を見て回る。タワー構造のためか、大きさの割に店舗面積が少ないような印象だ。北棟は新丸ビルのように中央に何もな外壁に沿って店舗が並び、南棟は細長い左右に店舗が並んでいるようだ。特に目新しい店もないが、一通り揃っており、観光客向けという感じもなく、地に足がついているような構成に思える。雑貨屋で売っていた革の手袋が欲しくなったが、サイズがない。

品川駅まで歩き、東海道線で横浜駅に出る。高島屋もニュウマンも行ったので、どこにも寄らず家に帰る。帰ってからおやつに食べたチョコレートパンは8割チョコレート・クリームで美味しく、バゲットもカリカリの皮と粉の味が強い美味しさでかなり好みだ。どの駅からも遠いが、また買いに行きたい。