text-overflow: ellipsis
プロパティを使った三点リーダーによる省略は、テキストを格納するコンテナー要素に対して指定することが多い。例えばp
要素であったりli
要素であったり。ただしその内容がすべてa
要素のようなケースの場合、Chrome 29とInternet Explorer 10では三点リーダーがクリックできなくなるので、a
要素をinline-block
にしてそこでtext-overflow
プロパティを使った方が良い使うとクリックできるようになるけどアレ(追記あり)。
Demo: text-overflow: ellipsis
and Link
Firefox 23ではいずれのケースでも三点リーダーの部分もリンクになる。対してChrome 29とInternet Explorer 10ではp
要素に仕込んだ前者はリンクにならず、a
要素に仕込んだ後者ではリンクになる。現在の最新である2012-01-17の仕様では特に規定はないのでどっちが正しいとかはなさそうがあり、どのようなケースであれクリックできるのは間違い。Firefox 23の挙動は開発者に優しい気はするけど、直感的ではないという印象。いずれにしても三点リーダーもクリックできた方が良いので、a
要素に仕込むのが良い。
どのブラウザーでもリンクになってる場合に下線が引かれないのはちょっとアレな感じある。そしてどうやっても下線引けなさそうで辛い……。ChromiumではEllipsisBox does not respect all CSS text propertiesとしてイシューが立っており、パッチもあるので下線引かれるようになるのかもしれない。
あんまり関係ないけど、三点リーダーでの省略が発動した場合にのみ省略された文字がわかるようにツールチップを出したい。ネイティブ・アプリケーションではだいたいそうなってるし。ellipsis
検知してtitle
属性仕込むJavaScript書けば良いのだろうけど、ポーリングせずに検知する良い方法が思いつかない。text-overflow
プロパティはUI絡みのプロパティということになっていることだし、ブラウザー側でどうにかして欲しい気がする。
id:vantguardeにはてブで「EDでは……」と指摘されたので読み直した所、
Ellipsing only affects rendering and must not affect layout nor dispatching of pointer events.
となってるのを完全に読んでなかった(WD-css3-ui-20120117でもそうだった)。となるとクリックできないようにした上で、一部プロパティは継承しないというのが正しい実装ということになりそう。text-decoration
プロパティはレンダリングに入りそうなので継承して良い気がするけど、クリックできないようにするのであえて継承しないというような実装の方が混乱しなくて良いのかもしれない。