Google Fonts版のSource Sans Proはオリジナルと微妙に違うところがある。多くはほとんど気づかないようなものだが、稀に顕著に現れることもあり困る。僕が今まで気づいた中で最も顕著なものはExtra Lightを使った時に38px以上にすると、文字のストロークがExtra Lightに見えない程度に太くなってしまうという問題だ。

Demo: Source Sans Pro

手元のWindowsではほとんどすべてのブラウザーで再現した。ClearType有効・無効や古いOSだとまた変わるかもしれない。iPhone 5sのMobile Safari 8では再現しないが、これも世代によって変わるかもしれない。太くなるだけでなく汚くなってしまうので、なかなか厳しい。


これに気づいたのは結構前で、Google Fontsのフォントがイマイチ信用できないというきっかけになった。再現性やフォントによるとか多分にそういう面はあると思うが、フォント・ファイルの軽量化の過程で色々失われているものがあるということでもある。そしてその失われたものによる問題がいつ顕在化するのか、そしてそれは修正されるのか、という辺りが不透明なウェブサービスだと言えると思う。Google Fontsの利用をやめた隠れた理由のひとつはこの不透明さだ。

トレードオフなどという便利な言葉で逃げることも可能な話ではあるだろう。しかし少なくともオープンソースの欧文フォントに関しては自前でホスティングしても問題ないレベルまでウェブは進化している。それならばオリジナルを最大限維持する形で提供することを確実に行うことを重視するという選択もアリではないだろうか。