我々が言うところのベスト・プラクティスがモバイル機器でのパフォーマンスを殺している」(原題: Our best practices are killing mobile web performance)という記事を読んだ。ベスト・プラクティスを導入する人々はモバイル機器の持つ特徴や置かれた環境を考慮しておらず、数字を達成するためだけに導入しており、ユーザーへフラストレーションを与える結果になりやすいことについて書かれている。

非同期的でスクリプトを実行することは初期描画までの時間の短縮にはなるが、ユーザーが操作可能になって以降もCPUを使い続けるということでもある。その最も顕著な例はソーシャル・ボタンの非同期化で、CPUを使い続けることによりスクロールがつっかかることになる。デスクトップに比べて非力なコアしか持たないモバイル機器では、自然とその使い続ける時間も長くなる。1秒くらいでウェブページを読み込むことができても、10秒くらいスクロールがつっかかり続けていたら意味がない。

数値目標を達成することはひとつの指標、または最低のラインに過ぎないということだ。ベスト・プラクティスとやらが目指す本当のパフォーマンスまでは様々な落とし穴があることを忘れていると、ユーザーへ過度で無用な負担を強いることになる。


場合によっては悪影響が出るような手法を「ベスト・プラクティス」と呼んでいいのかどうかには疑問が残る。