SitePointでCanvasじゃなくてSVGを考慮すべき7つの理由という記事が公開されていた(8つあるけど)。SVGオシみたいなことではなくて、場合によってはSVGの方が向いていることがある的な記事なので、間違ってはないと思うんだけどタイトルはあんまり良くない。
記事ではソフトウェアとしてInkscapeとかOOo Drawとか挙げているけど、正気を疑う。そりゃちょっと丸書いて線曲げて色塗ってグラデーション付けてとか他のフォーマットからのコンバートとかは十分こなせるけど、それ以上のことをするためには気の遠くなるような修練を積む必要がある。他は大体同じような事を別の言い方で言ってる感じで、「SVG言いたいだけか」みたいな記事だった。
記事の第6項でさらっと流されているCSSでゴニョゴニョできるとかそこら辺がSVGの普及への鍵だと思っている。現在はWebサイトのビジュアル・デザインの多くの部分をCSSが担っているわけだし、その知識がそのまま効果的に流用できるというのはすごく大きいはず。最近では:target
擬似クラスを利用してSVGでスプライトを手軽に実現するテクニックとか編み出されていたりするし、そういうのでなくても必死になって覚えた(ている)CSS Transformsなんかもガッシガッシ使えるとか。
ただまぁプロダクション・レベルではまだ使うのは無理。ここみたいにちょろっと背景に仕込むとかだけでも思ってもみないバグを踏むし、ブラウザーによって起きるバグが違うし、あっちで直るとこっちでおかしくなるみたいな……。ある程度割り切ればそこそこな感じになることは確かなんだけど、SVGの未来を担うはずのCSSやJavaScriptでなんかしようとするあたりがその割り切るところなのでなんとも。