Lucida Sans UnicodeをLucida Grandeと組み合わせるべきではない

タイトルまま。好みが7割くらいだけど、そこそこ理由もある。別にLucida Sans Unicodeが嫌いなわけではないし、UI向けフォントであるLucida Grandeをウェブで使うな派でもない。この2つを組み合わせるのが好きではないという話。

理由は見た目上・仕様上・主義上の3つある。

見た目

Lucida GrandeのUI向けなクリアーなグリフと違い、Lucida Sans Unicodeでは小文字のa/g/jなどをはじめ多くのカーブで縦方向のアンチイリアスが弱く、印象が変わる。
Lucida Sans Unicode on Windows 7

特に見た目上の問題はOS XにLucida Sans Unicodeを入れた状態で確認しても気づきにくい。フォントそのものは似ているものの、レンダリングの仕組みの違いからWindowsでのLucida Sans UnicodeはOS XでのLucida Grandeとかなりイメージが違う。

仕様

日本語では使う機会があまりない斜体がないことには目をつぶるとしても、その分使う機会の多い太字がないのは致命的。他に選択肢がないわけじゃないのに、擬似ボールド見ると悲しい。擬似イタリックと擬似ボールドを避けるためにLucida Hybridというアイディアもあったりするけど、あまり良いアイディアだとは思えない……。

主旨とはずれるけど擬似イタリックになるという点で、Lucida Grandeもちょっとな……という感じもあったりする。

主義

レンダリングの仕方と存在するフォントが違う環境で、ファミリー的に同じようなものを選択する意味はあまりなさそう。せいぜいグリフの幅やx-heightが大きく違うものは避けるくらいで十分だと思う。最近のWindowsにはSegoe UI(やTahoma)というLucida Grandeと同じような役割を持ち、似たような目的のために制作されているフォントがあるので、こちらを組み合わせる方が素直。


Webフォント時代なので、Lucida Grandeに拘る理由も少なくなっている。どうしても……という時も、もうちょっといろいろ考えて選択するべき。