blockquote
要素における引用元の表記をどうマークアップするかでWHATWGとW3Cの仕様で違いが出たので、俄然盛り上がってきた。昨日公開されたHTML5 Doctorの記事を始め、様々な人が見解を書いている。概ねシンプルなW3C版が優勢な気がする。どう決着するかには関心があるものの、現状どうするべきかについてはよくわからなくなってしまったので、それぞれどういうコードになるのかとその思想の違いをメモだけしておく。
WHATWG版では以下のようにfigure
要素を使い、figcaption
要素で引用元の表記をマークアップする。このウェブサイトではこっちを採用中。
<figure>
<blockquote>
<p>引用(いんよう、英語:citation, quotation)とは、広義には、他人の著作を自己の作品のなかで紹介する行為、先人の芸術作品やその要素を自己の作品に取り入れること。</p>
</blockquote>
<figcaption><cite><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%95%E7%94%A8">引用</a></cite></figcaption>
</figure>
W3CのHTML5.1ではblockquote
要素内でfooter
要素を使ってマークアップ。blockquote
要素はsectioning rootsなので、footer
要素を含めることができる。昔はこのウェブサイトでもこれでマークアップしてた。
<blockquote>
<p>引用(いんよう、英語:citation, quotation)とは、広義には、他人の著作を自己の作品のなかで紹介する行為、先人の芸術作品やその要素を自己の作品に取り入れること。</p>
<footer><cite><a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%95%E7%94%A8">引用</a></cite></footer>
</blockquote>
引用元の表記を引用そのものに含むかどうかが焦点になっている。blockquote
要素の内容は引用のみに留め、前後の段落で言及されることもある引用元についての情報までを含めるべきではない、というのがWHATWGの見解。現実世界での表記のされかたや現状でのマークアップ例と後方互換性を考慮した上で、素直に仕様に合わせて落としこんだのがW3C版。