ようやくFonts Module Level 3がW3C Recommendationになった。そこそこ実装があっても、勧告までは5年もかかる。他いくつか仕様の更新もあったので、vim-css3-syntaxもリリースした。既存の仕様への更新のみのためv1.1.1とパッチ・レベルでのリリースになる。

css-fonts-3の勧告と同時期に出たcss-text-4の最新WDでは、新しくline-paddingプロパティーが追加された。このプロパティーはブロックの各行の最初と最後の文字に余白を追加する。左(右)寄せ時における最終行の最後(最初)の文字や、中央寄せ時における最終行の最初と最後の文字、自動折り返しでの最後の文字などでpaddingプロパティーとは挙動が変わる。

見出しの文字だけに背景色を追加するCSSを考えてみると良いかもしれない。今までは見出しをinlineにしてpadiingプロパティーで余白を追加したり、子要素にpadiingプロパティーを指定していた。これだと見出し内で折り返しされた場合に、1行目の終わりや2行目の始まりにうまく空白が入らない。そのため、1行目の終わりだけブツッと途切れているように見えてしまったり、1行目と2行目で文字の開始位置がずれてしまったりする。

h1 {
  line-padding: 1em;
}

h1 > a {
  background-color: #333;
  color: #fff;
}

line-paddingプロパティーが実装されれば、見出しでそれを使って余白のサイズを指定するだけで良い。子要素での色の塗り分けにもうまく対応してくれることになっているので、上記コードのように色は子要素で指定しても問題ない。具体的には写真に文字を重ねる時に役に立つだろう。


このバージョンからGit for Windows付属のVim (現在は8.1 patch 1-22)でのみ動作を確認するようにした。そのためランタイム・ファイルの更新に追いつかないかもしれない。