短編づいているので、久しぶりにスタンリイ・エリンの特別料理を読んだ。3度目の気がする。1度目は「あっそういうことか」、2度目は「羊肉がおいしいと罪悪感が残るようになってしまった……」、3度目になると「SNS時代だと成立しなそうだな」というヒネた感想になってしまった。2度目が一番面白かったと思うが、3度目もやはり面白い。
解釈が無数に存在するので、誰かと話したくなるミステリーだ。でもミステリーは自分で発見していく読み物でもある。他人の発見したものを聞いてしまうと、攻略本を見ながらゲームをやっている気分になってしまうので話せない。でも話したい。
死が無限ループする短編もこの本に収録されている。記憶を持ち越さない、かつ終わらないループものは好きなジャンルだ。好きすぎて夢に影響を与えてしまった。
最後に収録されている「決断の時」はエラリー・クイーン編の「黄金の13/現代篇」にも収録されている。これには「物は証言できない」や「名探偵、合衆国大統領」など傑作が収録されている。