Windows向けのiTunesの完全な64bit化により、Last.fmのプラグインが動作しなくなった。更新されないことには特に思うところはなく、単に収益化に失敗し続けていて、プラグイン開発者を雇用し続けることが出来なかったんだろうなとかその程度にしか思っていない。しかし仮にこれから更新されてまた機能するようになったとしても、もう二度と使うことはないだろう。
Last.fmの態度がはっきりしないのが致命的だった。開発しているのか、何か理由があって修正することができないのか、ということを公式にブログやTwitterで発表することなく、「すぐに出します!」とのみ言うだけで2か月近くも音沙汰なしなのは絶望する。そしてその間の一時的な対処として挙げたものがiTunesの修正版をインストールしろというのが、あたかも自分たちのプラグインには責任がなく、iTunesに責任転嫁しているように感じてしまう。
音楽の視聴ログであるLast.fmに対しては、今ここに至っても代替となりえるものがほとんどない。その立場に胡座をかいてゆるやかに死に近づいていたとはいえ、これまでそれなりに機能してきたし、これからも機能して欲しいものではあった。この2か月の沈黙は止めとなりえそうだ。
特定のプラットフォームに依存するサービスやアプリケーションを展開する場合、その依存関係がプラットフォーム側から一方的に壊されることを覚悟する必要がある。その覚悟と備えがないサービスは速やかに死んだ方がユーザーのためとも言えるのかもしれない。