事前に内容を確認できフォルダーごと捨てるだけでアンインストールできるように、ZIPアーカイブでアプリケーションが配布されていることを数年前までは好んでいた。しかし今はインストーラーを好むようになった。

ZIPアーカイブを展開して、フォルダー名をちゃんとして、特定のパスへ移動するという作業がとにかく面倒になった。近年のWindowsはシステム・フォルダーへの移動やそこでのファイルの作成に制限があるので、アプリケーションの管理を複数のパスで行わなければならなくなるのももう飽きた。

インストーラーだとインストールはもちろん自動化されている。最近はきれいにアンインストールされることも多いので、そういう点でも頭を使わなくて済む。

インストーラーの悪さはその不透明さで、特にWindowsではレジストリに密かに色々書き込まれて、よくわからないことになるのは致命的だ。少し前にInkscapeのインストーラーでSVGの表示がおかしくなったりしたこともあった。でもこの辺りはインストーラー特有の話ではなく、アプリケーションの出来次第と言えるのでインストーラーを避ける理由にはならない。

最近は配布ファイルもインストーラーだけで選択肢が用意されていないというパターンが多い。インストーラーとZIPアーカイブの両者を提供というパターンは少なからずあるが、ZIPアーカイブのみというパターンは減っているという印象だ。


アプリケーションの実際の利用以外のシチュエーションでなるべく何も考えたくない。ダウンロードする時にどれだろうと考えるのも嫌だし、最新版かどうかを確認したくない。アーカイブを展開するのも面倒くさいし、手作業で移動なんてもってのほかだ。

といってもMac App StoreやWindows Storeのようなインストーラーを更に抽象化したものが良いのかというと、まだそこまで僕は進化していないようだ。