当たり前だが、タクシーとパトカーは違うものだ。「タクシーに乗った」と「パトカーに乗った」ではまったく意味合いが変わってくる。しかし、この二つの区別が非常につけにくい文章になる場合がある。それはユニコード絵文字を使った場合だ。
この二つの行はOS XやiOSではフルカラーで表示されるので、この両者は容易に区別が付く。対してユニコード絵文字の実装がフルカラーになっていないSegoe UI Symbolが使われるWindows 7では以下のように表示される。
Windows 8では少しグリフは変わるが、おおむねこのような感じだ。まず区別はつかないと言って良いだろう。
絵文字は表現力に富むが、それは表示される機器に強く依存する。極端なケースでは、機器によって違う絵文字になってしまうこともある。ユニコードによる絵文字の標準化は喜ばしいことだが、その絵そのものに関してもある程度のすり合わせが必要なのではないかと思う。フルカラー化の手法で対立(PNG埋め込み、ゼロ幅グリフを使ったレイヤリング、SVGフォント)しつつある現状ではフォーマットの統一は程遠いので、妥協できそうなこのあたりからどうにかなってくれると良い。