David Bowieが亡くなってしまい悲しいので、レス・ザン・ゼロを読みなおしていた。こんなところにも彼は生きてる(タイトルはElvis Costelloの曲からだけど)。
僕はこういう現実と虚構の間で、どちらでもないといった形の小説に弱い。事件に巻き込まれすぎないわゆる探偵小説や、あまり史実に忠実ではない歴史小説が好きな理由がそれだ。大がかりな舞台設定のあるファンタジー小説が好きなことも同じなのだろう。逆にエッセイの類いが好きではないこともそうかもしれない。
レス・ザン・ゼロはあまり筋が印象に残るような小説ではない。ただ全体に流れる印象のようなものが深く刻み込まれてしまう。僕の中のアメリカはWOWOWの無料放送でやっていたメルローズ・プレイスに育てられ、レス・ザン・ゼロで決定づけられた。
続けてアメリカン・サイコも読んだ。ホラー(よりの)小説はあまり読まないのですごく怖がりながら読んだ。超常的な怖さじゃないのでしばらく怖そう。映画版は見たことなかったけれど、David Bowieの曲がエンディングなようで、がぜん見る気になってきた。