日本のタイル100年—美と用のあゆみ

昨年、INAXミュージアムでやっていたタイルの展覧会に行きたかったが、常滑はさすがに遠い。巡回展になっていて、東京でも江戸東京たてもの園でやるようだったので、梅雨前に行く。そこそこ暑い日だったが、曇で快適に歩き回れた。

江戸東京たてもの園のある小金井は遠い。最短は登戸駅、府中本町駅、西国分寺駅、武蔵小金井駅のようだが、面倒すぎるので、新宿駅で乗り換えた。小田急百貨店の改装をすっかり忘れていて、地上の改札から乗り換えてしまう。仮設の階段は狭く、人が詰まっていた。武蔵小金井駅ではバス停で迷う。乗り場が多く、どれがどれやらわからない。観光客らしき人たちをを頼りになんとか見つけてバスに乗る。

林は低い密度だが、それぞれの枝ぶりが旺盛なので、かなり暗い
小金井公園

小金井公園に入ってからも遠い。上野公園よりも広いということに驚く。あまりきっちりと手入れがされていないので、きれいな公園という気はしない。周辺に住んでいる場合は気軽に利用できそうな、親しみやすい公園とも言える。ちょっとうらやましい。


日本ではタイルにレンガやテラコッタを含むとは知らなかった。他、多治見にタイル工場が多い理由などちょっとした知識が増えて楽しい。展示されているタイル自体はきれいなものの、並べてかっこいいものなのに並んでいない展示なので、あまりグッと来ない。制作会社のロゴが刻まれているタイルの裏は面白い。

柱を立てていたであろう平たい石の間には苔が生い茂っている
住居跡

展覧会に続いて、移築された建物が並ぶ領域を散歩する。とにかく広い。建物に入らずぶらつくだけでも30分はかかる。西から、北、東と回る。ところどころにある以前の郷土館由来の遺跡も面白い。樹林ゾーンは暗く、カラスが怖いくらい多い。東の建物群あたりまで来ると、グッと人が増える。広すぎて込んでいるという感じはしないが、なかなかにぎわっているようだ。

古い木壁にエスビーカレーのブリキ看板が打ち付けられている
荒物屋の壁

公園からは花小金井駅に出て、西武新宿線で高田馬場駅へ向かう。西武の電車に乗るのは久しぶりだ。高田馬場では串焼きで昼ご飯にし、TRANSPOSEというセシリエ・マンツの展覧会を覗いたりもする。日本橋でやっている方はまたちょっと違うようなので、近くに行く機会があったら寄りたい。

その後は新宿に出て、ブルー・ボトル・コーヒーでコーヒー豆を買う。という予定だったが、ちょうどこの日から改装中で買えない。隣のロブションで買った雑穀入りバゲットがおいしかったので良しとする。真夏の羽織りものを少し探したが、シルク100%のすごく高いものくらいしか見つからない。帰ろうと改札に行くと、小田急線が止まっていた……と思ったらちょうど動き出したようで、そのまま普通に帰る。