HTTPSへの移行が今年は加速するだろうというのは言うまでもないが、それに伴い起こりうる事象については真っ二つな印象がある。僕は特にもうCool URIとか言いたくないので、301すれば良いだろう派だ。HTTPSという記事ではそれはおいておいてブラウザーのデフォルトは変えるべきなのかなど、移行の加速がもたらす環境の変化について指摘している。

ブラウザーのデフォルトは早々にHTTPSに変わるものとそうでないものに分かれるのだろうか。プロトコル・スキームを表示しなくなって久しいし、セキュアではないウェブページで警告を出す方が理に適ってはいる。しかしコストゼロで移行が行えない以上、HTTPのウェブサイトがあたかもフィッシングやスパムのウェブサイトと同列に見られかねない状況が強制されるのはかなり厳しい。

そうなると「この警告は問題ありません!」といったお知らせをすべてのウェブページに突っ込む、というような展開もありえそう。ぞっとしない未来だ。

また、HTTPからHTTPSへリダイレクトを設定し、単純にURLとおぼしきものからすべてプロトコル・スキームを削除するだけでは解決できない部分もある。例えばFacebookなどが利用しているOGPやはてなブックマークのようなHTTPSを厳密に区別するウェブサービスだ。

OGPではmeta要素を使ってURLも表現するので、スキームを省略することはできない。移行の際にはすべてのページのog:urlを書き換える必要がある。また移行と同時に既存のいいね! を失う(かもしれない)。はてなブックマークでも似たようなことが起こりうる。それぞれウェブサービス側の慎重な対応(HTTPとHTTPSの同一視ではなく301の解釈?)が必要になる。


僕はそれでも今年中にこのウェブサイトはHTTPSに移行させたいな、と考えている。Cloudflareを使って頑張るとどこまでいけるのかみたいな実験でもあるが、小さなウェブサイトをHTTPSで運営するという今までにほとんどなかったケースをもうちょっと詳しく学びたいのが大きい。