sasscにはMSIインストーラーの野良ビルドがあるが、CLIツールをインストーラーで入れるのは抵抗がある。他にはSublime Text 2向けのsasscの単体実行ファイルが配布されていたりもするが、こちらはコンパイル・エラーが起きた時にエラー・メッセージをちゃんと吐かない。探せば他にも配っている人はいるかもしれないが、静的リンクの実行ファイルが作られるようにMakefileが修正されたらしいので、自前でMSYS2を使ってビルドすることにした。
MSYS2のインストールから、gccとGitのインストール、リポジトリーのクローンと順に行い、makeするだけでうまくビルドできた。手順を説明する必要すらなさそうだ。sassc v3.4.1では静的リンクだと6MBくらいの実行ファイルが出来上がる。
MSYS2は既存の環境にほとんど触れないので、何も壊さない。ホーム・ディレクトリーもWindowsのそれを使わないので、何かをビルドするだけならfstab
や起動バッチファイルの編集などはしない方が安定した環境を手に入れることができ、都合が良い。ビルドし終わったらアンインストールすればきれいさっぱり消える。
他に日常的にビルドする必要がないのなら、毎回環境を作り、ビルドして、捨てる、でも良さそうだ。時間はかかるものの手軽にビルドできた。
Gitはインストールしなくてもビルドできるが、バージョン番号がN/Aになる(Gitを使ってGitリポジトリーのタグからバージョン番号を取得しているため)。既にインストールされているであろうGitを利用するようにパスを通しても大丈夫だが、MSYS2へ入れた方が安全だろう。