6月24日発売のWEB+DB Press Vol.81にて「イマドキHTML/CSS開発」というタイトルで特集を執筆した。特集では機器や周辺技術の変化と進化がもたらす多様性に、今までのような現状の機器への逐次対応という視点ではなく、未来のそれらを見据えた形で相対するにあたっての考え方や実装方法を解説している。具体的には検証可能な「コンポーネント」という単位をどう作り、それをどう扱うか、だ。

  1. 「マルチデバイス」というイマドキの事情
  2. 独立性を重視した設計
  3. コンパクトな開発サイクル
  4. デバイスの特徴を活かしたUI
  5. 環境に左右されない画像

特集はこのような形で構成されている。現状の説明から始まり、コンポーネントの設計から、その実装をまず解説し、それらの自動化・最適化・効率化について、コンポーネントごとに実装から検証までを行う小さなサイクルを中心に据えたワークフローへの変革を絡めて触れていくという形になっている。

今の確認を主軸にしたページ志向のウェブサイト制作に限界を感じている人が、予測を元にした検証を使うウェブサイト制作へ移行する考え方として読んでもらえたらと思う。


フロントエンドのワークフロー界隈では、様々な人が最適解を求めて試行錯誤している。特にビルド・ツールやスキャフォルディング・ツール周りでは、一旦は天下を取ったかに見えた設定志向のGruntとそれに対するコード志向のgulpというだけでなく、ウェブアプリ開発に特化したBrunchBroccolinpmのスクリプト実行機能を利用する原理主義者、makeに退化する回帰主義者など、実に多様だ。それらがどうなるかの結論はまだ出ないだろう。出たとしてもそれは長くて数年しか通用しないと考えることもできる。

特集ではそういった環境についてはGruntについて軽く触れるくらいしかしていない。ページ数という問題ももちろんあったが、それだけではなくそういった環境に左右されない部分にフォーカスを当てた。それが「コンポーネント」という単位だ。これはこの特集ではあくまでも僕が定義したものだが、きっとWeb Componentsのようなウェブの未来へとつなげることができるはずだ。


僕はGitHubではなくBitbucketを使ってこの特集を書かせてもらったんだけど、そこら辺の話は今度書くつもり。発売は6月24日なのでもう少し間があるけど、ぜひAmazonで予約しよう!