変なスクロールとか呼ばれちゃったり、邪悪とかゴミとか散々な感じ。どちらかというと実装上の問題ではなくて、見る方と作る方(発注元で実装者ではない)とでウェブサイトの目的への意識がずれていることが原因なんじゃないかと考えている。

見る方は何かしらの情報を得られるとかそういう目的でスクロール・ハイジャッキングがなされるウェブサイトをそれを知らずに開き、スクロールしようとしたら「なんだこれクソが」となる。実際ユーザーが制御できないウェブページというのは邪悪であるわけで、その感想で間違ってはいないんだけど、その前提としてウェブサイトは有用な情報を効率良く届けるただそれだけのものという意識がある。

一方、作る方はこういったカスタム・スクロールを使ったウェブサイトを作ると決めた場合、それはもっと芸術的なウェブサイトを意識しているはずだ。情報の提示そのものではなく、よりプレゼンテーション寄りで、いわば(インタラクティブな)短編映画のようなイメージをウェブサイトを通して与えたい、またはそういう意識で作るというようなことだ。

もっと手軽に好きなように情報を得たいという見る方と、もっと芸術的に単なる情報以上のものを提供したいという作る方、このずれがスクロール・ハイジャッキングという形で表面化したような気がする。