2016/11/01の昼ごろには、愛宕山中腹の墓地から見ると北岳方面に晴れ間がのぞいている。

墓参りに行った。春に納骨した時に草むしりが辛かったので、除草剤と石で封印した結果の確認でもあった。

朝はあいにく雨だったが、電車で橋本に着いたあたりでやんだ。そのまま横浜線に乗り換えて八王子へ行く。もうちょっと早いと相模線から横浜線に乗り入れて八王子までそのまま行けるのがあるが、早すぎるし混んでるのダルそうだしということでゆっくり行く。相模線はごくたまにしか乗らないので、いつもボタンを押して開けるドアで挙動不審になる。

修学旅行専用列車。

八王子から特急あずさで甲府へ向かう。ホームを歩いていたら修学旅行という表示の特別列車が止まっていた。こういうのまだあるんだな。

この時間だと大月にも止まらず、八王子の次が甲府だ。1時間乗ってると、ぼんやり西の空が晴れてきていた。天気予報通り、甲府は20度くらいまでいきそうだ。南はまだまだ雲だらけでもやがかかっており、さすがに電車からはまだ富士山は見えなかった。

ぶどうのイラストとシンプルなロゴだけで構成されたのれん。
やまこうさん(またはおかじまさんじゃない方)

駅に着くと新宿行き、静岡行き、松本行きとあり、遠くまで来たなとなる。まずは南口で花を買う。花屋のすぐそこにある山交百貨店ののれんを見ると甲府に来たのが実感される。花を買ったら北口からタクシーで墓へ。

雑草は少し生えていたが、ちょっと抜くくらいできれいになった。除草剤というより石がすごい。今度は防草砂利みたいなのにすれば良いのかもしれない。墓で草むしりをしているうちに最初の写真のようにどんどん晴れ間が広がってきた。

武田神社の拝殿。

墓をきれいにしてお祈りしたら腹が減ったので駅前まで戻ることにした。その前に近いので武田神社へフラフラしにいく。時期的なやつで七五三の家族連れが多かった。子供の名前で奉納札みたいなのが書かれていたが、まったく読めない。しかしキラキラっていうほどでもなく、少女マンガの登場人物の名前くらいか。武田神社の敷地内には唐突にキティちゃんの石像があり驚く。サンリオの創業者が山梨出身なので、キティちゃんの何かが多いらしい。そういえば駅にもあった気がする。

駅まで遠そうなのでもう一回タクシーで駅まで戻る。駅前に県が作ったらしい甲州夢小路という土産物屋や食べ物屋が集まっているところがあるので、そこで何か食べよう……としたら火曜日が定休日のところが多かった。開いていたN.IssHinというフレンチの店にした。メインを鮮魚のソテーにしたら糸縒鯛と真鯛で、これも付け合わせの野菜もおいしかった。しかしながら海のない甲府で魚は選択ミスだったような気がしないでもない。前菜、ミニスープ、デザートとコーヒー付きで1700円で、十分に堪能した。

帰りのかいじまで時間があるので周囲をうろつく。

一番好きな角の部分。
山梨文化会館の外観

まずはすぐそばの山梨放送などが入っている丹下健三設計の山梨文化会館へ行った。中は社屋っぽいので勝手に見て回ることはできなさそうだったが、雑貨を売っているこじゃれたロゴの店があったので覗いてみる。どうやら山梨のメーカーの製品などをメインに雑貨をそろえている店らしい。

Long Life Design - D&Department Yamanashi。

唐突にevam evaのニットが並んでいて、なんでだと思ったが、そういえばあれは山梨のニット工場が始めたブランドだったことを思い出した。そういった地元の品や、印伝やワインを始めとした名産品だけでなく、廃校の机や廃院のガーゼ・ボトルなどをきれいにして販売してたり、いろいろちょっとしたものがあっておもしろい。他の都市にもちょくちょくあるようなので、見かけたら覗いてみよう。

山梨県立図書館の正面入り口から入ったところからは天井まで吹き抜けになっている。

駅前には県立図書館がある。2012年に出来たものらしく新しいものだ。前に中を見たいと思っていたので、今度は中を見る。内装はガラスがふんだんに使われており、すごく開放感があった。特に天井が良かった。書棚のレイアウトや壁面案内のフォントが凝っていて、じっくり何回も見たら色々な発見がありそうだ。

蔵書はフロアの広さに比べるとそれほどでもないようだ。ただ県立図書館なので、地元の資料や書籍の保存をメインに据えているような気配はあった。ミーティングルームやディスカッションする場所も豊富で、学生にはとても便利そうだ。電源席も豊富で仕事も不可能ではなさそう。

まだまだ時間があるようなので駅の南側へも行く。

富士山とNTTの巨大なアンテナ。
富士山

舞鶴城址は昔ただの丘だったらしいが、今は門や曲輪が整備されていて城址感満載になっている。一番上まで行くと富士山が見える……が、でっかいNTTのアンテナも見える。

この頃には気温が20度くらいになっており、薄手のコートでも暑いくらいになってきた。

凹凸のあまりない茶色の壁と引っ込んだ窓でできる黒い影が連続した壁面。
山梨県庁横にある山梨防災新館の壁

かいじの時間になりそうなので、県庁の方からぐるっと回って帰ることにする。今度来る時は始発の特急で行き、あの水信玄餅にチャレンジしたい。


帰りの相模線では行きの相模線で反対側の座席に座っていた学生と再び乗り合わせた。まぁまぁの偶然だ。彼が友人としていた会話がすごく面白かったが、ここに書くと人格が疑われそうなのでやめておく。

お土産に買った信玄桃はそれほどおいしくなかった。季節ものの月の雫(生の葡萄の粒を砂糖でコーティングしたもの)も買ったけど、甲州屋のじゃないからか、こっちもそれほどでもなかった。山梨文化会館で買った桃のシロップ漬けに期待しよう。