サムライのおしゃれ—印籠・刀装具・風俗画—6・17~7・30

移転した静嘉堂文庫美術館へ「サムライのおしゃれ」という展覧会を見に行った。ビルはそのままに美術館を埋め込んだという様子で面白い。会社員を横目に受付を通るとガラッと雰囲気が変わる。

展覧会はボリュームに欠けるものの、あまりない形の展示物の組み合わせで楽しめる。刀身を見せずに刀が飾られているのは新鮮だ。鞘に笄が刺さったままで展示されていることもなかなかないような気がする。印籠はそのものよりも、やはり根付が気になる。永青文庫でも見て楽しかったが、40前後あると感動的だ。収集家が多いことがよくわかる。最後に鎮座している稲葉天目は見やすくなった。台が低くなったり、壁から離されていたりするようになったと思う。

展示場はロビーの周囲に並んでおり、周囲は元々の壁に、鏡面仕上げの壁とガラスの自動ドアが組み合わさっている。狭さを感じさせない工夫だろうか。展示室への入り口がわかりづらく、壁に激突しそうになった。


静嘉堂文庫美術館へは相鉄線から目黒線、都営三田線という新しい直通路線に乗る。代々木上原駅経由よりも15分くらい時間がかかるし、250円も運賃が高いが、座っているだけで良いので楽だ。乗り降りが激しく、西谷、日吉、武蔵小杉、目黒で、半分以上入れ替わるくらいあわただしい。日比谷駅の下り列車に「海老名行」と書かれており、都心が近くなったような気持ちになる。使うかと言われると微妙で、新横浜に行く時以外に使うことはないかもしれない。