昔に読んだんですけど、大して面白いとも思わなかったです。きっと訳が悪かったんだということで、鳴り物入りな某訳の方を読んでみました。結構前の話ですが。それなりに面白かったです。が、あれほどまでに名作/傑作と評価されているのが良くわからないのですよ。あれを読むくらいならリア王でも読みつづけてるほうがはるかにマシなような、とか。

文学にしろ何にしろ、世間一般の評価というのは作品そのものだけではないのです。

というようなことを思い描くような理由を発見してみたりする。リー・ハーヴェィ・オズワルドとマーク・デヴィット・チャップマン。この二人によって、メインストリームには入りきらない多種多様の文化の中に、飽きもせずライ麦畑でつかまえてが利用/引用されつづけることになったのかな、とか。

I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes.

とか、放送中の攻殻機動隊のアニメ、多重人格探偵サイコ、BANANA FISH文庫版と短い間に3つもライ麦畑でつかまえてに遭遇して、ちょっと辟易してみたり。

あんまり関係ないですが、レッド・ドラゴンの冒頭に付けられているアルフォンス・ベルティヨンの言葉も引用されることが多いですね。まぁ僕のよく読むジャンルに限っての話だと思いますが。有名どころだとエラリー・クイーンとか。