5年ぶりくらいに読みたくなったので本箱を漁っていたけどなかったので買った。前に読んだのは創元推理文庫版だったと思うので、今度は角川文庫版にした。確かにずいぶんと読みやすい気がする。文体の古さを噛み砕きながらまじめにゆっくりと読むのも好きだけど、読みやすいと連続で読む気になったりして、楽なのも悪くないなと最近は感じる。

ここ10年くらいで一気にこれと同時代の文学が再翻訳されつつある。あれであれなあれの事情が解消されたからか。僕は和洋を問わずだいたいこの辺りの時代の文学が好きなため、若干古めかしく読みづらいとも言える古い文体での翻訳も好き。古さを意識しながら読めるからとか、現代を忘れられるからとか。ただ再翻訳では誤訳や何かの都合で省かれた部分が修正されたりするため、気になって欲しくなったりするのでずるい。


やっぱり災厄の町の新訳版が欲しくなってきた。完全な電子書籍時代になると、もしかしたらこういった新訳も無料か安価に手に入れられたりするようになるのかな。