ウェブ開発・デザイン関係の記事は、英語で書かれたものを主に読むようにしている。英語が一次ソースなことが多いということもあるが、それは理由の2割くらいにしかならない。残りの8割の半分は先入観の排除で、もう半分は読み返しの促進だ。

どうしても日本語の記事は書いている人の背景が見えてきてしまう。するとその人の開発者としての得意な分野や場合によっては所属に対して先入観を持って読み進めることになる。そのことが良い方向へ転がることもあるが、悪い目が出たことの方が圧倒的に記憶に残る。そういった悪い目の記憶の積み重ねは先入観を更に補強してしまう。英語の記事では超有名人でもない限りよく知らないし、知ろうとも思わないので、先入観なしに読み始めることができる。

また、英語の記事はどうしても読む速度が落ちる。その結果読み飛ばし過ぎることもあるが、流し読みしてわかった気になるよりはマシだろう。落ちた読む速度は短期記憶の喪失に直結し、読んでる途中ですぐわからなくなるため、自然と読み返しを促される。技術的な記事の場合、そういった読む作業により消費する時間というデメリットより、噛みくだいた状態で知識を得られるというメリットの方が多い。


こと効率という点で、自分をまったく信用していないため、こういうアプローチをとっている。若いころからもっと素直に色々文章を読む訓練を積んでいれば良かった。そう考えると身近に肩ひじを張らずに読むことのできる文章があふれている今の時代に青少年期を過ごしている人たちがうらやましいな、と感じる。