フランソワ・ポンポン展

墓参りの際、ちょっと遠出して山梨県立美術館へ行った。ポンポン展が目当てで、シロクマに会いに行く。オルセーの大きなものしか知らなかったが、群馬県立館林美術館にもあるらしく、そのつてで巡回展が行われたようだ。群馬の時に行くつもりで調べたところ、片道4時間近くかかるようだったので、3時間弱で済む千葉にしようかと考えていたら、山梨でもやることを知り、墓参りついでに行ってきた。

展覧会の前に併設のレストランで昼食をとった。ちょうど昼ということもあってか満席だ。星形のシェードがかかっている吊り下げ照明はよさそうだったが、椅子とテーブルクロスがいまいちで残念だった。揚げ野菜のチキンカレーはそこそこおいしい。家人が食べた特別メニューは、メインが冷めていてイマイチだったようだ。


ポンポン展はかなりの数の彫刻が並べられており、さらっと見るだけでも楽しい。残念ながら人より大きいような迫力のものはないが、彫り出しのモグラや、実物大に近いペリカン、有名な作品のひとつであるクロヒョウの完成形に至る道程など、いつかポンポン美術館に行きたいと思わせる。ロダンやブランクーシと比較した短文も興味深く、単なる可愛さだけで人気があるわけではないことがよくわかる、いい展覧会だ。

会場は単なる箱の類だが、都心の美術館と比べて広いので、ゆっくり見られる。天井も高く、照明も控え目で作品に集中しやすい。逆に言うと建物としての面白みはなく、ハコモノ好きとしては見るべきところはあまりない。


山梨県立美術館入り口から北に行くと森になっており、木々と共に数多くの彫刻が展示されている
芸術の森公園

山梨県立美術館(と山梨県立文学館)がある敷地は、全体で芸術の森公園と呼ばれているようだ。時間がなくて近くにあったロダンと岡本太郎の彫刻だけ見てきた。彫刻展示だけでなく、日本庭園やバラ園などもあるようで、四季のいつでも見どころがありそうだ。泊りでこのあたりに来ることがあったら、じっくり回ってみたい。